解約返戻金ってどういうもの!?
生命保険は、一度加入したら10年・20年・一生涯といったように長い期間継続していくことが大切といわれています。
しかし、ライフスタイルや家計の変化や、他の保険会社に加入するために今の保険を解約するケースも十分考えられます。
このように、様々な理由で生命保険を解約した場合、保険会社から契約者にお金が返還されるお金のことを、一般的に「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」といいます。
解約返戻金の考え方は以下の通りになります。
払込保険料−解約控除=解約返戻金
このように、解約返戻金というのは、掛けてきた保険料が全額戻ることはまずないとおもっておいてください。
しかも、保険種類によっては、解約返戻金が全くないものもありますので注意しましょう。
3タイプの解約返戻金
解約返戻金には主に3つのタイプがあります。
【従来型】
経過年数や保険商品によって定められた解約控除に基づいて解約返戻金を支払うタイプを指します。
【低解約返戻金型】
保険料払込期間中の解約返戻金を従来型の70%程度に抑えたタイプで、保険料は従来型より割安となります。
【無解約返戻金型】
その名の通り、解約返戻金がないタイプで、保険料は3つのタイプのなかでは一番割安となります。
終身保険や学資保険などは、低解約返戻金型が多くみられますし、定期保険や収入保障保険、医療保険などは、低解約返戻金型または無解約返戻金型が主流となります。
個人年金や養老保険などの積立型の商品では、解約する時期によっては払込保険料以上に解約返戻金が戻ってくる場合もあります。
いずれにせよ、ご自身が加入している生命保険、また、これから加入する生命保険を万が一解約したときには、どれくらいの解約返戻金が受け取れるのかは、しっかり確認されることをおすすめします。
解約返戻金には税金がかかる?!
生命保険に加入している方からよく相談を受けるのが解約返戻金を受け取った時の税金についてです。
まず、解約返戻金というのは、所得税の一時所得とみなされます。
一時所得の金額の計算式は、以下の通りになります。
一時所得の金額= 解約返戻金-払込保険料合計額-50万円×1/2
つまり、解約返戻金が払い込んだ保険料合計額よりも少ない場合や、解約返戻金が50万円を超えない場合は、受け取った解約返戻金には税金がかからないということになります。
よって、解約返戻金に税金が掛かるケースはめったにないと思っておかれていいでしょう。
ただし、20年以上前の利率の高い貯蓄性の生命保険などは、保険料払込総額よりも解約返戻金が上回るケースがあるので注意が必要です。
生命保険に加入するときには、万が一のときを考えて解約返戻金まで把握することが非常に重要です。
複数の保険会社の資料を請求して比較したり、保険の無料相談を利用して解約返戻金がいい生命保険を選択することも大切です。