保険会社の格付けとは
生命保険会社に加入する際は、商品の内容も重要ですが、会社の経営状態を確認もぜひ行っておきたいところです。
もし、加入していた保険会社が倒産しても、「生命保険契約者保護機構」によって、加入者の保障を守られます。
ただし、保険金額が減額されたり、予定利率が引き下げられたりするなど、加入者に悪影響を及ぼすリスクがあるため、健全な運営を行っている保険会社に加入するに越したことはありません。
そこで、保険会社の運営が健全かどうかを見極める指標として、ソルベンシー・マージン比率や第三者機関が行っている格付けがあります。
ソルベンシー・マージン比率
ソルベンシー・マージン比率とは、将来の保険料支払い能力をどれだけ有しているかを示す指標です。
つまり、大災害や大暴落など予想を超えて発生するリスクに対応できるだけの支払い余力があるかを判断することが可能です。
一般的に200%を超えていると健全と判断され、200%を下回ると早期改善のための行政指導を受けることになります。
主要生命保険会社のソルベンシー・マージン比率(2014年3月)
保険会社名 | ソルベンシー・マージン比率 |
---|---|
アクサ生命保険株式会社 | 713.4% |
朝日生命保険相互会社 | 569.0% |
アメリカンファミリー生命保険会社 | 775.2% |
AIG富士生命保険株式会社 | 1,265.3% |
NKSJひまわり生命保険株式会社 | 1,583.2% |
オリックス生命保険株式会社 | 758.3% |
株式会社かんぽ生命保険 | 1,623.4% |
住友生命保険相互会社 | 888.2% |
ソニー生命保険株式会社 | 2,358.7% |
損保ジャパンDIY生命保険株式会社 | 1,700.9% |
第一生命保険株式会社 | 772.1% |
大同生命保険株式会社 | 1,156.4% |
東京海上日動あんしん生命保険株式会社 | 2,624.6% |
日本生命保険相互会社 | 779.0% |
富国生命保険相互会社 | 1,099.9% |
三井生命保険株式会社 | 648.5% |
三井住友海上あいおい生命保険株式会社 | 1,264.9% |
明治安田生命保険相互会社 | 945.5% |
メットライフ生命保険株式会社 | 966.1% |
ライフネット生命保険株式会社 | 1,922.2% |
「S&P」または「R&I」による格付け
格付け会社によっても、生命保険会社の収益力やリスク耐久力等によって格付けが行われています。
格付け会社のなかでも有名なのが「スタンダード&プアーズ(S&P)」や「格付け投資情報センター(R&I)と呼ばれる格付け会社で、保険会社の財務力や債務履行能力を格付けしています。
たとえばS&Pでは、AAA、AA、A、BBB、BB、B、CCC、CCなどのスコアで表示しており、AAAが最上位のランクで保険契約の債務履行能力は極めた高いと判断することができます。
また、プラス(+)、マイナス(-)表示を付加して、より詳細な格付けを行っています。
なお、BBBは債務履行能力が良好だと判断されますが、よりリスクの影響を受けにくいA以上の保険会社に加入することをおすすめします。
通常、格付け会社に保険会社が依頼してスコア化されるため、ソルベンシー・マージン比率のように全ての生命保険会社の格付けを確認することはできません。
主要保険会社の格付けランク
保険会社名 | S&P 財務力 |
R&I 投資各付 |
---|---|---|
アクサ生命保険株式会社 | A+ | AA |
朝日生命保険相互会社 | BB- | |
アメリカンファミリー生命保険会社 | AA- | |
NKSJひまわり生命保険株式会社 | A+ | AA- |
オリックス生命保険株式会社 | A- | A+ |
住友生命保険相互会社 | A | A+ |
ソニー生命保険株式会社 | AA- | AA+ |
第一生命保険株式会社 | A | A+ |
大同生命保険株式会社 | A | A+ |
東京海上日動あんしん生命保険株式会社 | AA- | AA+ |
日本生命保険相互会社 | A+ | AA |
富国生命保険相互会社 | A- | AA- |
三井生命保険株式会社 | BBB- | BBB- |
三井住友海上あいおい生命保険株式会社 | A+ | AA- |
明治安田生命保険相互会社 | A | AA- |
メットライフ生命保険株式会社 | AA- |