生命保険の契約者貸付制度

日常生活の中で、突然お金が必要になったとき、銀行から融資を受けたり、ローンを組んだりなど色々な選択肢がありますが、ご自身が加入している生命保険からお金を借りれる場合があります。

これを生命保険の「契約者貸付制度」といいます。

契約者貸付制度とは、ご自身が加入している生命保険の解約返戻金から一定の範囲でお金を借りることができる制度で、銀行などから借りるのとは仕組みが全く異なります。

借りられる範囲は、生命保険会社や保険商品の種類によって異なりますが、だいたい解約返戻金額の70～90％の範囲内となっており、貸付をしたお金には一定の利息がつくので、利息を含めて返済をしていくということになります。

貸付の返済は、一括返済、一部返済、利息のみ返済の3通りから選ぶことができますので、計画をたてて返済するといいでしょう。

生命保険の契約者貸付制度のメリットは、 保険契約を解約せずにお金を準備することができるところです。

消費者金融の金利の相場は18%前後、銀行カードローンやフリーローンの相場15%前後ですが、契約者貸付制度の利率は保険会社や保険商品によって異なりますが、高くても6%程度で借りれますので、かなり低金利でお金が借りれることになります。

契約者貸付の手続きは書類の記入だけなので簡単ですし、最近ではホームページ上でも貸付の手続きができるようになってきていますので非常に便利です。

保険商品としてご自身が積み立てているお金から契約者貸付制度を利用するだけなので、審査もありませんし、信用情報にも一切記録されませんので安心ですし、さらには、保険契約の有効期間中なら返済方法や返済額を選べますので家計のやりくりをみながら返済ができます。

一方で、契約者貸付制度のデメリットといえば、貸付金には利率がかかり、その利率が年利・複利で適用されるところです。

契約者貸付は、解約払戻金の範囲内であればいつでも、何度でも貸付を受けることができますが、返済をしないでいると、返済額が解約払戻金の額を超えてしまうことがあります。

そうなると保険そのものが失効してしまうだけでなく、返済しないまま学資保険や積み立て保険などの満期をむかえたときに満期金から返済額を差し引いた金額が祝い給付されるので、受け取れる満期金が少なくなりますので注意が必要です。

詳しく知りたい方は、保険の無料相談などを活用してご加入の生命保険が契約者貸付制度をうけれる商品なのか、また、どのような保険商品が貸付制度を利用できるかなど確認してみることをおすすめします。